霧の中の風景

今日はカメラを持って出かけたいね。車に乗って、外を眺めたら、そこに見えたものが語られるよ。映像と音楽があれば世界は広がって色や匂いを持つ。物語なんて要らない。物語は記憶や思い出、忘れていた何かの喚起とそのTRANSFORMATION、そして好きなものを嫌いになってしまうことの不安と。

きっとこの朝もやも晴れることだろう。そんな朝の景色、ずっと見ていたい、でも時間なんて止まらなくて、だから僕が立ち止まれる。ねえ、寒いの？大丈夫、きっと今日は晴れるよ。ところで君はどうして傘を待たなくなったんだい？だって雨も気持ちいいわ、そういうことに気づくのってすごく素敵じゃない？きっとそうよね。うん。さあそろそろ着替えなくちゃ。やっぱり早起きってすごく気持ちよくて、でもなんでちょっとだけ切ないの？だってそれは昨日を忘れてしまうことと、今日を覚えておきたいこと、朝のコーヒーってちょうどそんな味。そういうことに最近よく気づくの。でもそんなことなんてぜんぜん肝心じゃないっていうのも、分かっているつもりなのにね。

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