AMERIKA


The river flows
It flows to the sea
Wherever that river goes
That's where I want to be
Flow river flow



ファイナル自体終わったのに卒論が終わっていなくて、でもあとコンクルージョンのみで今23ページ目。先生に金曜まで待るかと聞いたら土曜までに家に持ってこいと、うける。卒論はロードフィルムについて書いた。アメリカへの憎愛をこめて、といったら大げさだけれども。アメリカとロードフィルム。ロードフィルム中に描かれるイメージはアメリカそのもの、そしてアメリカンドリーム。アメリカンドリームは物質じゃなくてイメージ、画面上に映るとらえどころないもの。そしてアメリカという国自体がイメージそのもの。ヴェンダースにいわせれば、アメリカンドリームはみるもの=TO SEEではなくて、みせもの=BEING SHOWN。なぜなら人間は見ることを忘れ、見せられることに慣れてしまったから。イメージを通してでしかアメリカやアメリカンドリームをみることができない。ロードフィルムに感じるノスタルジーは、そういったイメージの中のアメリカに対するあこがれ。人が何かをみてアメリカっぽいと思うとき、それはイメージとしてのアメリカに対する言及であって、本当のアメリカなんてそこらじゅうにあって、どこにもない。

学期が終わって静かなキャンパス、家に戻るみんな、帰る場所がない僕、きっと最後の冬、ビデオカメラも借りたしフィルムも買った。ピーター・フォンダデニス・ホッパーのようにアメリカを見つける旅に出て、彼らのようにどこにもアメリカを見つけられなくても、それがきっと僕のアメリカになる。